『食生活が人生を変える』
(細胞が活気づく“自然療法”の知恵)
東城百合子著 三笠書房・知的生きかた文庫
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22p.「ラクをして健康を求める横着さが不健康を呼ぶ」
玄米健康法の人は、朝から晩まで「玄米でなければ人にあらず」式に、玄米とゴマとヒジキにとりつかれて、きつく真黒な顔になりコリコリになっていました。そのため、肝臓にひどい疲労がありました。ここに心のひずみがあり、結果として病を呼んでしまったのです。
ビタミンに関してもそうです。ビタミンが不足しがちとなれば、日々の食生活の改善を考えることもせずに、せっせと高価なビタミン剤を胃袋に流しこんでいるようです。また、頭を良くするにはカルシウムが大切と聞けば、カルシウム剤を流しこむ。…
しかし、子どもにカルシウム剤をやたらに飲ませて細胞が硬化し、新陳代謝障害や、結石、胆石をつくったりする例もあります。
50p.「肝機能を高め、自律神経の調節にも有効な玄米」
現代は、天から与えられた米の本質を発揮することのない白米にして食べています。半病人が多くなったのは、玄米を精白した真白い米を食べているからと言っても過言ではないと思います。
玄米の中にはイノシトールやフィチン酸という成分があります。イノシトールは肝臓を強めて老廃物を体の外に排泄する大切な役目をしてくれます。また、フィチン酸はストロンチウムと結合して老廃物を体の外に出す性質があります。
また、ガンマオリザノールという成分も含まれていますが、これは神経の働きを強め、ことに自律神経の調節には非常に大切な成分です。これによって自律神経がよく働きますから、内臓の働きも強められ、新陳代謝も盛んになります。
52p.「ゴボウを皮ののまま使うと、アレルギー性の病が好転する」
東洋医学では、ゴボウはアレルギーになるので良くない、と言って使いません。中国では一般でも食べない。実際にアトピー性皮膚炎の人が食べると良くないと言います。
しかし、日本の伝統的な考えかたから言えば、盲腸のとき、ゴボウをすりおろしてその搾り汁を飲むと治ります。腹痛でも治ります。ただ、効かないという人もいました。おかしいと思って詳しく聞いてみると、皮をむいて使っていると言うのです。
日本人は何でもアクぬきだといって皮をはいで水にさらす習慣がありますが、皮ごと使うと、アレルギー性のアトピーも、ぜんそくも、花粉症も好転してきます。盲腸の場合も、皮ごとすりおろしてその搾り汁を飲む。そこに、丸ごといただく、健康づくりの秘密があるのです。
104p.「日常生活を健康にすると、肝・腎・脾が回復する」
(1)自分の食欲にまかせたわがままな食べかたをやめ、自然の食物を大切にして過食しないことです。
(2)丹田(下腹)を養うために腹式呼吸を朝7回し、お腹を手のひらで時計の針と同じ方向になでること。足心(足の裏の中心)の運動をすること。
(7)腎臓、肝臓をショウガ湿布したり、ゆでコンニャクで温める。それと同時に脾臓を十分冷します。氷水で絞ったタオルか冷コンニャクでします。腎と胃を冷やさないように真横腹に当てる。左の脇腹には脾の経絡が通っています。